【現地ルポ】大阪・関西万博、閉幕まであと3日
混乱と熱気の中で見えた”未来の光”
取材·文:石山茶梨亜(Charialshiyama)
撮影:CHARIA ISHIYAMA
出典:日本国際博覧会協会公式発表(2025年10月9日時点)

大阪・関西万博(夢洲会場)は、いまだかつてない熱気と混乱の中
取材班は7日、8日、9日の3日間、連続で現地を取材した。
午前3時にはすでに長蛇の列。
夜明け前の夢洲に、期待と不安を胸にした来場者たちの姿があった
開演直前、ゲート前では人々が押し合い、叫び声があがる場面や、

午前9時、開演のアナウンスと同時にゲートが開く。
その瞬間、波のように動き出す人の群れ。
人気パビリオンを目指す人々が駆け出し、取材班もその流れに合わ
最初のパビリオンは45分待ち、次に訪れた施設では90分待ち。
午後になると多くのパビリオンで入場規制がかかり、「並んでも入

人気のイタリア館予約済みチケットは2万円前後、そして閉幕日の
10月10日現在では最終日のチケットが1枚40万円で、売り出
正規チケットを持ちながら予約が取れずに入場できない人。
そして、高額チケットを購入してスムーズに入る人。
同じ「未来」を見るために並んでいるのに、そのスタートラインは
SNSでは「チケット格差」「入れない万博」「万博チケット死に

だが、混雑と混乱の中でも、この会場の美しさは確かに存在した。
パビリオンの外観はそれぞれがアートのようで、造形、色彩、光の
昼は海風に揺れる白いアーチが空を切り、夜には光が流れ、未来都
照らされた笑顔、カメラを構える人々、そして「来てよかった」と
その一つひとつが、この万博の”本当の姿”を物語っていた。
「チケットは取れなかったけど、外観を見るだけで満足でした。」
ー来場者の声より

万博終盤、予約システムは飽和状態。しかし、すべての楽しみが閉
取材班も偶然立ち寄った無予約ブースで、各パビリオンの国の文化
「行列の合間に見つける”空き時間の宝探し”」ーー
それは、混雑の中にこそある、小さな発見の喜びだ。

午後8時。
取材班が会場を出ると、そこにもまた”行列”があった。
タクシーは予約なしで最大90分待ち。
地下鉄夢洲駅では人があふれ、改札を抜けるまでに1時間以上。
構内の通路では人が立ち止まり、前に進むのも難しい状態だった。
それでも、人々は笑っていた。
「混んでても、この夜景を最後まで見たかった」
そう話す女性の頬に、万博の光がやさしく反射していた。

会場を見渡すと、来場者のほとんどが日本人。外国人観光客は意外
「予約システムが複雑で、海外からは利用しづらいという声が、現
それでも、会場では英語・中国語・韓国語の案内を頼りに
笑顔で写真を撮る外国人の姿もあり、小さな交流があちこちで生ま

博覧会協会の発表によると、10月8日の来場者は23万7,00
一般来場者は21万3,000人で、27日連続の20万人超えを
開催179日間の累計は2,444万人、関係者を含めると2,7
10月9日 来場者数 関係者含め23万2000人。
閉幕直前にもかかわらず、勢いは衰える気配がない。


大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。
だが、終盤の現場にあったのは、チケット格差、予約システムの混
理想と現実の狭間で、人々は懸命に”未来”を見ようとしていた。
それでも、大屋根リングの下には笑顔があった。
疲れた表情の奥に、希望の光が確かに宿っていた。
混雑も不便も、すべては「未来をこの目で見たい」という熱意の証
万博はまもなく幕を閉じる。
けれど、夢洲の夜空に浮かぶ光の輪は、訪れた人々の心に*”未来
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