それらは安倍政権だからこそ成し得たことなのか?政権の仕事を次々と紹介する、記者会見での内閣官房長官・菅義偉氏。

2014年7月11日。最高気温34度の東京都内にて、安倍内閣官房長官・菅義偉氏の記者会見が行われた。(場所:日本外国特派員協会)
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定刻通りに、菅官房長官は現れた。ノーネクタイにピンクのシャツ、左胸には議員バッジと拉致被害者の帰国を願うブルーリボンのバッジ。席に着くと資料を受け取り、水を一口飲んだ。
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安倍政権は発足してから一年六ヶ月以上が経った。ひとつの政権で内閣の閣僚が誰も変わらず続き、500日を超えたのは戦後最長であると触れつつ、記者会見は始まった。
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「政権は、長いことに意義があるのではなくて、仕事の中身だというふうに思いますので、今日は、安倍政権の仕事の内容についてお話させていただきたいと思います。」
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今日は、安倍政権の仕事について話す、という。
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「私達は政権を継ぐと同時に、三つの目標を掲げました。ひとつは日本経済再生、ひとつは東日本大震災からの復興、そしてひとつは我が国を取り巻く安全保障環境が極めて厳しい中にあって、危機管理が起こって、この三つの目標、掲げて今日までひたむきに全力で走り続けております。」
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そしてアベノミクスの三本の矢について触れる。金融緩和、財政政策、成長戦略の三本の矢。この中でも特に、成長戦略については失敗であるなどいろんな意見がある、と触れて、詳細な説明が始まった。
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まずTPP。一番大きな矢であると。オバマ大統領の訪日によって「ある程度合意が出来た」という言い方に留めた。
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日豪EPAにへの署名、日EUのEPAにについての前進。電力改革発電送電、小売の自由化。また、NISA、ビザの大幅な緩和、GPIFの改革、女性が活躍する社会、待機児童対策。成田空港、羽田空港を中心に規制緩和。国際競争力、対外投資促進、まず数年来の間に20%台を目指して、法人税改革を進める。
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成果を上げた、またはあげつつある事例を次々と紹介していく。
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60年以上手付かずの農業改革全力回復方向性を打ち出せた。生産調整を40数年ぶりに見直しの決定をした。オリンピック、パラリンピックの56年ぶりの招致の成功。日台漁業交渉は17年ぶり、普天間から辺野古の問題は18年などと、長年問題になりながら手を付けられずにいた事例に手を付けている事例も具体的な年数とともに紹介された。
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安倍政権というのは、物事を誠実通り決めていく政権であり、そしてまた改革意欲の強い政権であるということに触れ、また最後には
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「政権としては国民の皆さんの前で約束したことを、ひとつひとつ着実に、スピード感を持ちながら実行に移していきたいというふうに思います。」という言葉もあった。
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安倍内閣は、スピード感を持って物事を進めようという意思は確かに感じられる。そこに問題ははらまないか。国民の意見をじゅうぶん汲み上げ、論議し、多くの市井の者が納得する結論に至っているかどうか。
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今までの成果を次々並べ立てるのは実に簡単なことである。しかし歴代政権も手をこまねいていたわけではあるまい。どの政権でも何らかの成果は出しているものである。ここであえて「今、何をやっているか」ということを、特に外国特派員に伝えることは大事と思うが、いかにもそれが安倍政権でなければ出来ないということでもなかろう。
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菅官房長官は、肝心なところで言葉に詰まったり、呑み込んだりする傾向が見られた。スポークスマンとして、訴える力は果たしてどうであったのか。動画を見て判断されて欲しい。
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質疑応答では厳しい質問も飛んだ。こちらの動画も別途上がる予定なので、合わせてチェックをお願いできればと思う。
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ともあれ、なにかと批判をうける立場であろうが、普通の人には出来ない激務をこなしているのもまた事実である。そのことについては素直に敬意を評したい。

Reported by 西村晴子・特派員

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