「引き続き安倍昭恵夫人の説明責任を求めていく」増子輝彦「民進党」幹事長 by 酒井佑人

2018年3月26日、「民進党」増子輝彦幹事長による記者会見が党本部で行われた。

冒頭では、質問に立った参院予算委員会の集中審議について、森友問題をめぐる安倍総理の率直な気持ちを聞くこと、どのような形で関わっているかも含めて安倍昭恵夫人に説明責任を果たすことを求めること、真相究明に向け第三者機関の国会への設置を求めることについて安倍総理に質問した旨を語った。

■質疑

○イラク戦争開戦から15年に当たって

【France10・及川支局長】

「イラク戦争開戦から3月20日で15年ということで、フランスメディアでは結構報道されているが、イギリスでも米国でも検証委員会が設けられ、ブッシュさんやブレアさんの責任が追及された。
イラク戦争について、今、増子幹事長はどのように総括されているのか。
なぜ民主党政権の時にイラク戦争の検証ができなかったのか」

【増子幹事長】

「いかなる戦争にも正当なる戦争というものはあり得ない。私自身も政治家になった大きな志の一つは、戦争のない平和な国家をつくるということでありますから、そういう意味では戦争のない社会をつくる。世界で。それが大きな私の志であり、政治家としてのこれは目標・目的でありますから、そのためにおいても、戦争は、いかなることがあっても正当な戦争はないという認識を持っております」

「イラク戦争の総括等については、基本的に対外的にこういう問題について総括をして、それを発表したという経緯はたしかなかったと私も認識をしておりますが、それぞれの思いの中では、この問題については議論をずっと重ねてきた経緯もありますし、新たに総括ということ、今後いろいろなこういう紛争・戦争が起きるということは、まずそういう戦争が起きないようにしっかりと、やはりいろいろな手だてを私たちは使って戦争のない社会をつくっていかなければいけない。総括は、新たな戦争が起きたときに、やる前に、二度とこういうことが起きないような形の国際的な大きな力の発信をしていきたいと思っておりますので、民主党時代の総括の時の話は、当時の私どもの立場では、責任者にもなっていませんでしたので、個人的にはみんなそれぞれの思いがあって、「やっぱり、いい戦争じゃなかったよなあ」という思いが、ある意味では総括だったかもしれません。

○東京都迷惑防止条例改正案について

【France10、及川支局長】

「東京都の迷惑防止条例が、改悪だと思うが、改悪されそうだ。立憲民主党の福山幹事長は先週金曜日の会見で、党本部としては反対だとおっしゃっていたが、民進党の都議は委員会で賛成票を投じた。そこで、東京都の迷惑防止条例の改正・改悪に対して増子幹事長はどのようなご見解か、そして、なぜ民進党の都議は賛成しているのか」

【増子幹事長】

「迷惑防止条例、これも私も民進党自体ということは別として、現時点で私も決して賛成できるという立場にはないというような考えを個人的には持っています。
都のほうで今後どういうふうな形で取りまとめていくか。これはまたいろいろな形で取りまとめを図っていく必要があればそういうことになっていこうと思っていますし、これはよく検討させていただきたいと思います。

【France10・及川支局長】

迷惑防止条例、委員会では民進党議員が賛成したが、では都議会の本会議においては反対に回る可能性はまだあるということか。

【増子幹事長】

いや、これは基本的には、党の正式決定機関であれば、個人的な考えはあったとしても、やはり党議に基づいていくならば、それは党議に従うということもあろうかと思います。最終的に党がどういう決定をするかという結果を待ちたいと思っておりますので、それは責任者たる方々が決めていっていただきたい。意見を求められれば私なりに意見は申し上げたいと思っております。

○老人ホーム転落死事件 地裁での死刑判決について

【ゲイレポーター、酒井佑人】

川崎市の有料老人ホームで3人が転落死した事件で、元職員の今井隼人被告の裁判員裁判の判決で、弁護士側が無罪を主張していたにもかかわらず、えん罪の可能性があるにもかかわらず、死刑の判決が出てしまった。さまざまな冤罪事件がある中で、日本の警察が民主的に機能しているとは言えない、死刑という残虐な刑があること自体がおかしいと僕は思うが、増子さんはどのようにお考えか。死刑に対して、賛成か反対か。

【増子幹事長】

基本的に私は、死刑には賛成なんです。死刑廃止という議連もありましたが、入っておりません。やはり凶悪なこういう事件が、非常に残忍な事件があれば、全てそれで解決するわけではありませんが、その被害者の遺族を含めて、いろいろな影響を受ける方々のことを含めて、死刑制度はあってもいいのではないかと個人的には思っている一人でございます。
ただ、全て死刑で解決できるとは考えてもおりませんので、改善できる余地があるならば、できれば死刑制度がない社会をつくることもまた一つの考え方であることは間違いありませんが、現時点で私自身としては死刑廃止ということには賛成していない立場ということでご理解いただきたいと思います。

質疑応答を経て、死刑廃止論者、酒井佑人(27)記者の死刑に対する見解

質疑を終え

「増子輝彦幹事長の死刑に対する見解は、全て死刑で解決できない、改善できる余地があるならば、死刑制度がない社会をつくることも必要だと、多少は、死刑廃止を容認する一方で、やはり、遺族の応報感情を考えると、やはり、死刑存置派であると主張している。
でも、僕は死刑には反対です。
増子幹事長の主張している、被害者遺族の感情を無視してはいけないのは、当然の事だと思います。
でも、そんな賛成派の方々の意見をよく聞いてみると、「被害者と同じ気持ちになってみろ」など、まるで自分が遺族の応報感情も共有できてるかのように主張しています。
その正義感が、羊の群れのように便乗し続け、死刑を正当化してしまっていることが、ネットの書き込みなどを見ても、明々白々です。
命を大切に。でも、死刑による国家による代行殺人は許されてしまう。つまり、自分は正義であるという錯覚が死刑を正当化してしまっているように感じます。
僕は、昔から、命は大切にするものだ。という感覚で生きてきたし、それは間違ってはいないと今も思います。
僕の好きな言葉に【目には目を、では世界が盲目になるだけだ】という言葉があります。
犠牲にして成り立つ正義には反対しています」

とゲイレポーター酒井佑人は語った。

取材&文:酒井佑人(ゲイレポーター)

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