仏外交の大家ドヴィルパン元首相が「シリア」「イラク」領土内でのイスラム国への空爆を改めて非難

イラク戦争開戦の前にフランス共和国・外務相として国連安全保障理事会を舞台に反戦の論陣を張って世界各国から拍手喝采を浴びたドミニク=ドヴィルパン元首相が9月29日に仏国営ラジオ局「RTL」の番組に出演して、フランスやアメリカなどによるイラク&シリア領土内におけるイスラム国への空爆を改めて非難した。

ドヴィルパン元外務相は

「それまでの戦争の誤りを何とか取り繕おうとして、その都度、新たなる戦争を我々は始めている。イスラム国とは欧米が産み出した鬼っ子だということを記憶にとどめる必要がある。イスラム国はイラク戦争(2003年)の帰結として誕生したのだ」

と論評した。そして、外交の専門家としての見地から、

「軍事的介入は我々が期待するような結果には決してならず、むしろ、テロを拡散することになる」

と述べた上で、サウジアラビやヨルダン、バーレーン、アラブ首長国連邦、カタールといった湾岸諸国がイスラム国への攻撃に参加していることについて、

「アメリカによって徴収されたに過ぎない」と断じ、

「効果的な措置を講じるには、スンニー派による国が前面に立ち、中東諸国が自身の手で軍事的措置を含む諸策を採る必要がある」

との見解を示し、フランスを含む欧米諸国が前面に出ることを厳しく戒めた。

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