東大教授が語る「『美味しんぼ』は間違っていない ~風評被害論が孕む暴力性~」安冨歩・博士にインタビュー

美味しんぼ騒動の本質は「立場主義」にある

「立場」が人間よりも上にあり、「立場」を守ることが何よりも優先され、「立場」を守るためには何をしても許される……という日本に蔓延する「立場主義」を厳しく指弾してきた安冨歩・東京大学教授が2014年5月13日にFrance10のインタビューに応じ、「美味しんぼ」事件について語った。

いま話題の「『美味しんぼ』福島の真実㉓」に登場した福島大学の荒木田岳・准教授と共著がある安冨教授は

「人間社会は風評によって成り立つ。風評なくしてコミュニケーションなし」

と喝破した上で、「美味しんぼ」騒動が抱える暴力性を告発する。

「風評には良い風評と悪い風評がある」

福島の野菜は美味しいとか、福島は自然豊かで素晴らしいところだというのも風評です。これは『良い風評』なんです。風評被害は「良い風評」が被害を受けているのです。「良い風評」が被害を受けたのは放射能がバラまかれたからで、責任は東京電力にあります。風評に被害を与えたのは放射能なのですから。

安冨教授の風評原論

「この世は風評でできている。「ブランド」というのは「良い風評」のことだ。「風評被害」というのは、「良い風評が被害を受ける」ということだ。腹をたてるべきは「良い風評」に放射能をバラまいて被害の原因を作った奴に対してである。「風評」に対して腹を立てたら、ブランドも消えてなくなる。」

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