南相馬市長が会見「原発再稼働は被災地の住民として怒り」

 桜井勝延・南相馬市長が17日、日本外国特派員協会にて会見し、東日本大震災から5年経った被災地の現状について話した。
 原発事故後、南相馬市では一時期、人口一万人を割り込んだが、現在5万7000人にまで回復している。
 ただ、問題は「若い人たちが町を離れてしまった」ことで「働く世代と云われる15~64歳の人たちが1万3000人弱、未だ南相馬市に戻っていない。最も深刻なのは、この世代が子育て世代で、転出をしまっている人がひじょうに多く、9000人を超えている。飯舘村の人口の1.5倍が転出してしまっているというのが現状だ」だと桜井氏は指摘した。
 南相馬市の現在の放射線量は、国が目標とする0.23μSv/hを下回っているところがかなり多くなっている。それでも若い世代が戻らないのは、「放射線教育をまったく行わなかったため、このレベルでもまだ恐怖感を拭えない人が多いのが原因だと考えている」と桜井氏は語った。さらにもう一つの要因として、「帰還を早めることで避難対象区域の住民に対する賠償額が少なくなるという国の制度設計があるからだ」として、「同じ避難指示を受けた住民が同じ賠償を受けるのは当然であり、国や東京電力に対しても強く要望している」と言及した。
 南相馬市はいち早く除染活動に取り組んできたがために、2015年度中にほぼ住宅除染は終える予定だという。喫緊の課題は避難指示区域内の解除だという。国によれば同区域は「復旧・復興のための支援策を迅速に実施し、住民の方が帰還できるための環境整備を目指す区域」だと指定されている。
 桜井市長は会見の結びで
「被災地が未だに復興していないのに、昨年、薩摩川内原発をはじめとして原発が再稼働されたことに対して現地の被災地の住民としては怒りを持っている」
 と早急な原発再稼働を批判した。

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