安倍晋三・内閣総理大臣は安保法制懇の報告書を受けて記者会見を2014年5月15日に行った。安倍会見後、初となる、「結いの党」代表定例記者会見が5月20日、国会内で催された。
江田代表との質疑応答
France10 木曜日、安倍晋三さんの記者会見を受けて、その前と直後に江田さんは記者会見を行いましたが、改めて安保法制懇の報告、そして安倍さんの記者会見の内容を文書で読んで、記者会見や考え方についてどのように思われたでしょうか。
江田代表 安保法制懇の報告書は報告書として、そこに書かれていることの検証を先程申し上げましたように、具体的事例に則して党として検討していきたいと思います。 ただ、安倍総理がわざわざ会見で掲げられた二つの事例については、いずれも集団的自衛権には当たらない事例であって、その意図がどこにあるのか理解に苦しむということです。 一つは邦人輸送の為の米艦防護ということでありますけれども、そういったケースが具体的に起こりうるのかというところに対する疑問も呈されておりますし、そういった事態になった時に米艦が邦人輸送するような余裕も無いだろうと、米艦船はすべて戦線に投入されてやっているんだろうと。
邦人輸送は民間輸送機、あるいは自衛権の艦船、飛行機等々でやるのではないかというような指摘もありますからね。
そういったケースの現実具体的な妥当性みたいなものも検証しなくていけないし、かつ仮にそういった事態が起こった時に、本当にそれは邦人に対する攻撃でもあるので、日本に対する武力行使、或いは武力行使の着手というふうにみなして応戦することは、米艦防護も含めて応戦することは、個別的自衛権の範囲ではないかといった議論もできるのだろうと思いますから、そうした意味での法的評価というものもしっかり加えていかないといけないですが、これが集団的自衛権だと言われても、なかなか憲法を歴代自民党政権も含めて営々と築き上げられてきて、「では解釈変更して集団的自衛権を認めましょうか」という少なくとも論拠にはなり得ない。 PKOの駆けつけ警護に至っては、これは憲法9条集団的自衛権とは全く関係ない集団安全保障の枠内での話ですからね。 ですから何故あのような事例をわざわざ、報道によれば安倍総理自らが手を加えてデザイン・図柄も考えてパネルを作ったということですけれど、もう少し国民を説得するということであれば、ありのままの事例というか姿を国民に示すほうがいいのではないかと。 必要以上に心情に訴えるようなやり方をしても、なかなかこういった安全保障の根幹に関わるような戦後の歴史を転換するような政策への国民的理解は得られないのではないかと思いましたね。
●記者会見の感想
予算委員会などで江田憲司「結いの党」代表は自らが質問者となり、安倍晋三・内閣総理大臣と「集団的自衛権」をめぐって論戦する意向を示した。政策通の江田さんがどのように安倍さんを理詰めで追い詰めるのか……。大いに期待したい。
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